地元での呼び方

野里棒（のざとぼう）

武術的身体表現の形態

武術的身体操作・表現の形態

野里の棒術は、一命「道棒」とも称され、武術として普及したといわれている。

武術的身体操作・表現の分類

■型の演武（舞）がある ■対面での打ち合い等がある

時期・場所

行事が行われる期日（旧暦）

もともとは旧暦の八月に行われていた村芝居で演じられていた芸能である。 現在は、団体が主催している行事のほか、町主催の野國總管まつりや県内外で行われる芸能祭などで披露している。

上演の場所

イベント会場や自社ホール

行事の目的・由来・伝承

行事の目的・伝播の仕方 （どのように伝承されるようになったか。）

芸能を指定する際の審議会内の記録では、芸能の由来は首里から野里へ住みついたタルガニーヌメーという人が、農業の振興をはかるうえで、若者を部落に引き留める必要があると考え、「道イリク」と「棒術」を習ってくるよう命じたのが始まりと言われている。

中断・再興の時期とその理由

戦後、継承者がいなくなり、2～3回はどぎれたが、青年部を再構築して一人がいくつもの技を相伝し、昭和51年に嘉手納町指定無形民俗文化財に指定された。

武術的身体表現（「空手」「棒」等）にまつわる由来、伝承や民話、説話など

棒術の経験者が空手の経験者だった。

当該行事における意味

行事の中での演武（舞）の位置とその意味（戦前、戦後、復帰後の変化）

村の伝統芸能祭などイベント開催時に行う。

組織・指導者・伝承方法

組織

一般財団法人嘉手納町野里共進会は、理事長、副理事長、事務局長、理事評議員、監事、婦人部、青年部、古典音楽同好会、顧問で構成される。

組織の特化

■武術の部分に特化した組織がある ■武術の部分は専門の師匠がいる

各組織の役割等（戦前、戦後、復帰後等の変化についても）

青年部

指導者の氏名（さかのぼるまで）

伊禮氏

出演者の状況・条件（年齢・性別/戦前・戦後・復帰後）

青年部

稽古の仕方、期間

稽古のスケジュール（戦前、戦後、復帰後等の変化についても）

出演イベントに合わせて対応

稽古の場所（戦前、戦後、復帰後等の変化についても）

自社ホール

演舞（武）構成

演武（舞）構成 （芸態）（現状を含む）

野里棒は、武術として普及したといわれれている芸能で、二人一組で演舞する「組棒」と「一人棒」があり、六尺棒と三尺棒を用いる。「一人棒」の打ち込む気迫や二人が打ち合う姿は真剣勝負そのもので圧巻である。現在、組棒の種類は49組のうち11組が継承されている。

集落以外での披露の有無

■集落以外（市町村内）で演武（舞）したことがある ■公民館やホールなど（市町村外）で演武（舞）したことがある ■その他（イベント出演多数）

衣装・道具

衣裳・道具の名称と着方

野里棒は六尺・三尺棒を使用する。衣装は白ズボンと白ジバンの上に赤色で縁取られた紅型模様の打掛、白黒の縦縞脚絆を着用している。野里棒の特徴は脚袋をはかずに演舞することである。

衣裳・棒、他の用具の管理と時代の変化について（戦前、戦後、復帰後等の変化について）

すべて一般財団法人野里共進会で管理

衣裳・棒、他の用具の修繕や製作、購入の方法（担当、方法、経費など）

野里の棒術は、一命「道棒」とも称され、武術として普及したといわれている。

棒など用具の材質（戦前、戦後の変化）

戦前は自分たちで作っていた。現在は、世界の守礼堂の用具を使っている。

音楽

楽器の内容と呼称、各楽器の演奏者数と時代の変化について（戦前、戦後、復帰後など）

ボラ、ドラ、太鼓、三線 戦前は一子相伝で、現在は楽器をこなせる人が継承している。

楽曲（戦前、戦後の変化）

変化なし

課題

支援してもらいたいことや困っていること（今後の継承等課題等）

字野里出身者の男系の一子相伝のため、それが難しくなっている。

コロナで影響を受けたこと

練習をする機会がなくなり、集まることが出来なくなり、イベント出演等を辞退した。

記録

文献、映像記録、古老の記録、プログラムや式次第など

■文献 ■映像記録 ■古老の記録、メモ　 ■プログラムや式次第