地元での呼び方

マールアシビ。正式名称は「シチニンマールヌマールアシビ（七年廻るの村遊び）」

武術的身体表現の形態

武術的身体操作・表現の形態

組踊（昔は「宜野湾敵討」「八重瀬」「忠臣護佐丸」、現在は「忠臣護佐丸」のみ）の中に棒術や殺陣を取り入れている。 （別添参照：演舞12） ボウマチ（棒巻）

武術的身体操作・表現の分類

■芝居の中で武術的所作が演じられる、

時期・場所

行事が行われる期日（旧暦）

昔：子・午の旧暦8月15日を中日として3日間 昭和59年～：子・午の旧暦8月15日近くの日曜日

上演の場所

アシビナー（現在は野嵩あしびな公園）

行事の目的・由来・伝承

行事の目的・伝播の仕方 （どのように伝承されるようになったか。）

1860年頃から始まったと言われる。男性の健康とムラの豊作祈願。

中断・再興の時期とその理由

昭和23（子）年の開催後は青壮年の職業の問題、諸般の事情により長期（昭和29年、35年、41年、47年、53年、59年）にわたり中断し、生活の安定と共に伝統芸能が復活上演されるようになり平成2年に復活。ボウマチは人数集めが大変なため昭和47・53・59年のみ開催された。 令和2（2020）年はコロナ禍により中止。

組織・指導者・伝承方法

組織

別添参照・組織表（2008、2014） 戦前は組（＝門中）を中心に行われた。

組織の特化

　

各組織の役割等（戦前、戦後、復帰後等の変化についても）

別添参照・組織表（2008、2014）他に寄付徴収係もあり各班長が企業からの寄付を集める。

指導者の氏名（さかのぼるまで）

指導者は主に前回のアシビで演じた先輩方があたった。大正13（1924）年の指導者は前宮里（屋号）、新仲桃原（屋号）、松本（屋号）、大屋（屋号）等が担当していた ボウシンカ→先輩から習う

出演者の状況・条件（年齢・性別/戦前・戦後・復帰後）

戦前：女性は出演できなかった。 若い人達が中心だがやっと歩けるようになった子ども～34歳まで。戦前戦後で一人二人は35歳過ぎてもやっていた（演技が上手だから） 別添参照・出演者状況表1（1930、1936、1990）出演者状況表2（2014）

稽古の仕方、期間

稽古のスケジュール（戦前、戦後、復帰後等の変化についても）

戦前：旧暦6月頃から始まり8月に入ると本番さながらの練習。 現在：平成26年は8月11日～9月12日の間に19日間。 別添参照：稽古のスケジュール（2008）

稽古の場所（戦前、戦後、復帰後等の変化についても）

戦前：サトウキビ畑で作業しながら、あるいはターバルガマの中、個人宅など練習場所を変えた。旧暦八月頃になるとヌンドゥンチ（ノロ殿内）へと練習場所を移した。 戦後：野嵩一区公民館ホール 現在：野嵩一区公民館ホール

演舞（武）構成

演武（舞）構成 （芸態）（現状を含む）

1984、1990、1996のプログラムの写しと2008、2014のプログラムを添付します。

集落以外での披露の有無

■公民館やホールなど（市町村外）で演武したことがある　

衣装・道具

衣裳・道具の名称と着方

ボウマチ　道具：ナギナタ、ヤリ、棒衣装：白ワイシャツに白ズボン。脚にはキャハン頭には風呂敷（1972）、クロシャツに白ズボンとキャハン頭には風呂敷（1978） 組踊「忠臣護佐丸」　道具：ティンベー、ナジナタ（長刀）（別添参照：ティンべーとナジナタ）

衣裳・棒、他の用具の管理と時代の変化について（戦前、戦後、復帰後等の変化について）

1990年以前：衣裳・台本ともにヌンドゥンチで保管していたが、タナバタにはアシビで使う衣裳やその他の道具を虫干しした。衣装調べを行った。 1990年にヌンドゥンチから公民館に保管場所を移した。

衣裳・棒、他の用具の修繕や製作、購入の方法（担当、方法、経費など）

1990年に虫食いされていたものは全部処分し、宝くじ助成金で衣装、音響、楽器、ワイヤレスマイク、アンプ、スピーカー等を購入した。

棒など用具の材質（戦前、戦後の変化）

1990年：ナジナタ・ヤリ・棒等は集落住民からクロキをもらい、当時の自治会長が製作した。

音楽

楽器の内容と呼称、各楽器の演奏者数と時代の変化について（戦前、戦後、復帰後など）

戦前は不明。 2014年：三線（3名）と琴（1名）1996年：三線（4名）・琴（1名）・ほら貝（1名）・鉦（1名）

楽曲（戦前、戦後の変化）

別添参照：台本と楽曲

課題

支援してもらいたいことや困っていること（今後の継承等課題等）

後継者不足

コロナで影響を受けたこと

令和2（2020）年はコロナ禍により中止。

記録

文献、映像記録、古老の記録、プログラムや式次第など

■文献 『宜野湾市史5 資料編4 民俗』 宜野湾市史編集委員会 1985　553頁、605頁、（複写可能　宜野湾市教育委員会文化課） 『野嵩マールアシビ 組踊 宜野湾敵討』 1996（複写可能　宜野湾市教育委員会文化課） 『村芝居 -ぎのわんのムラアシビ-』　2001　95頁～120頁（複写可能　宜野湾市教育委員会文化課、販売中　宜野湾市教育委員会文化課・宜野湾市立博物館） 『宜野湾市立博物館 秋の企画展 展示図録 宜野湾のムラアシビ』 宜野湾市立博物館 2014（複写可能　宜野湾市教育委員会文化課） ■映像記録 『2014年午年　野嵩マールアシビ』　野嵩一区自治会（複写可能 野嵩一区自治会） 野嵩1区自治会が保存している1984年以降の映像記録（複写可能 野嵩一区自治会） 創作宜野湾市民劇『野嵩ターバルガマからの叫び』（生涯学習課 文化振興係保管）（複写可能　生涯学習課 文化振興係） ■プログラムや式次第　『2008年 子年　野嵩マールアシビ』　『2014年 午年　野嵩マールアシビ』（複写可能　宜野湾市教育委員会文化課） ■その他（音曲CD-R（複写可能　野嵩一区自治会）