調査票結果
- 地元での呼び方
- 棒術、ボー
武術的身体表現の形態
- 武術的身体操作・表現の形態
- 古武術としての棒術というより、庶民的ハナ棒(棒踊りの一種)である。(「今泊誌」)
- 武術的身体操作・表現の分類
- ■対面での打ち合い等がある ■獅子に対峙しての武術がある
時期・場所
- 行事が行われる期日(旧暦)
- 五年マール(満4年毎)
- 上演の場所
- ヌンドゥルーチ(ノロ殿内)、オーレ御殿前で奉納演舞が行われる。 プウミチ(大道:集落中央にある馬場跡)にて本演舞が行われる。 (「今泊誌」)
行事の目的・由来・伝承
- 行事の目的・伝播の仕方 (どのように伝承されるようになったか。)
- ^
- 中断・再興の時期とその理由
- 明治27~28年の日清戦争後、旧慣打破の運動が起こり、村芝居は遊惰の悪習を伴う等とその弊害が指摘され、かつ経済上の負担もあって、廃止された。その後、字民たちの総意に基づいて、大正4年に村芝居を復興させた。(「今泊誌」)
- 武術的身体表現(「空手」「棒」等)にまつわる由来、伝承や民話、説話など
- 不明
当該行事における意味
- 行事の中での演武(舞)の位置とその意味(戦前、戦後、復帰後の変化)
- 最先頭はムカジ旗(棒組の旗頭)で、続いて三角旗、刀と槍の組、その他組棒が続く。 プウミチの地形に合わせてムカジマチ(百足巻き)の型になっている。 (「今泊誌」)
組織・指導者・伝承方法
- 組織
- 今泊棒術保存会(会長、青年会、消防団、豊年祭の時には小・中・高校生)
- 組織の特化
- ■武術の部分に特化した組織がある
- 各組織の役割等(戦前、戦後、復帰後等の変化についても)
- ・少子化で継承者不足が懸念されるため、小学生・中学生にも参加してもらうことで伝統文化の継承に努める
- 指導者の氏名(さかのぼるまで)
- 具志堅氏(現保存会長)、上間氏(前保存会長)
- 出演者の状況・条件(年齢・性別/戦前・戦後・復帰後)
- 豊年祭がある年には小学生、中学生、高校生に出演依頼をする。
稽古の仕方、期間
- 稽古のスケジュール(戦前、戦後、復帰後等の変化についても)
- 豊年祭のある年は、平日の夜にも練習する。
- 稽古の場所(戦前、戦後、復帰後等の変化についても)
- 公民館
演舞(武)構成
- 演武(舞)構成 (芸態)(現状を含む)
- 30~40組の組棒が勢ぞろいして、集落の中央にある大道で、各組の演技を披露し、スーマチとブリボーを行う。(「今泊誌」)
- 集落以外での披露の有無
- ■集落以外(市町村内)で演武(舞)したことがある ■公民館やホールなど(市町村外)で演武(舞)したことがある
衣装・道具
- 衣裳・道具の名称と着方
- ムカジ旗、三角旗
- 衣裳・棒、他の用具の管理と時代の変化について(戦前、戦後、復帰後等の変化について)
- 基本的には公民館で保管している。集落外で出演することの多いメンバーは自分で管理している。
- 衣裳・棒、他の用具の修繕や製作、購入の方法(担当、方法、経費など)
- 基本的には字費で負担するが、一部身に着けるもの等を自己負担しているものもある。
- 棒など用具の材質(戦前、戦後の変化)
- 棒の材はかし(樫?)の木で、長さ六尺、中央で周囲約15㎝、両端にいくにつれて幾分細くなる。重さ約600グラム。(「今泊誌」)
音楽
- 楽器の内容と呼称、各楽器の演奏者数と時代の変化について(戦前、戦後、復帰後など)
- ドラ、ガク(唐ガク)
- 楽曲(戦前、戦後の変化)
- 特になし。
課題
- 支援してもらいたいことや困っていること(今後の継承等課題等)
- 集落外、村外での出演依頼があっても燃料費等は自己負担なので、多少なりとも補助金があればよい
- コロナで影響を受けたこと
- コロナ禍が落ち着いた先月あたりから出演依頼等が入ってきていて、活動再開している。
記録
- 文献、映像記録、古老の記録、プログラムや式次第など
- ■文献 『今泊誌』(今泊誌編集委員会/平成6年)


